マーケティングに携わる人なら一度は「リスティング広告」というキーワードを聞いたことがあると思います。では、この「リスティング広告」とは一体何を指す言葉なのでしょうか。

1.リスティング広告とは?

リスティング広告のイメージ

「リスティング広告」とは、日本語では「検索連動型広告」と訳される、広告手法の一つで、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでユーザーが入力した検索キーワードに関連して、検索結果ページに表示されます。
GoogleやYahoo!といった検索サイトはインターネットの入り口として利用者が多く、また「リスティング広告」は検索キーワードに関連して広告を表示するため、商品やサービスを購入する直前のユーザーに対してのみ効率的に広告配信を行えます。

2.リスティング広告の種類

リスティング広告はGoogleが提供している『Google AdWords』とYahoo!JAPANが提供している『スポンサードサーチ』が有名です。それぞれ以下のような特徴があります。

■Google AdWords

Google AdWordsは、世界最大の検索エンジンGoogleと、Googleのパートナーの検索エンジンの検索結果に広告を出稿することができる「リスティング広告」のことです。

パートナーサイト(2018年03月末時点の例)

  • Nifty
  • AOL
  • BIGLOBE
  • Infoseek
  • livedoor
  • goo
  • など

Google AdWordsには広告効果を改善するための様々な機能が用意されている点が特徴で、地域・時間帯・曜日の指定配信、除外キーワード機能、リマーケティング機能、RLSA(検索エンジン向けリマーケティング)、Google Analytics連携などがあります。

■スポンサードサーチ

スポンサードサーチは、Yahoo!JAPANを始め、多くのパートナーサイトに広告を掲載することができる「リスティング広告」のことです。

パートナーサイト(2018年03月末時点の例)

  • excite
  • bing
  • So-net
  • Ameba
  • NAVER
  • MY J:COM
  • など

3.リスティング広告の仕組み

■料金の仕組み

「リスティング広告」は、PPC(Pay Per Click=クリック課金型広告)と呼ばれ、広告が掲載されただけでは料金は発生せず、広告がクリックされてはじめて料金が発生します。料金総額は「クリック1回の単価×広告がクリックされた数」で決定されるため、無駄な費用がかからないという点が大きな特長です。
例)クリック単価100円の広告が1000回クリックされた場合の料金総額 100×1000=100,000円

クリック単価は、CPC(Cost Per Click)と呼ばれ、キーワードごとに掲載を希望するサイトが入札を行い、入札金額はキーワードごとに設定された最低入札額以上であれば、随時変更することが可能です。以前は同一箇所からの連続クリックに対しても料金が発生しており問題点となっていましたが、現在は同一箇所からの連続クリックなどの不正クリックには料金が発生しないようになりました。

■表示の仕組み

「リスティング広告」は、同じキーワードに対して複数の広告主が出稿している場合、その中での順位づけが行われます。順位が上位であるほど、リスティング広告枠の中で検索結果1ページ目などの、よりクリックされやすい目立つ場所に広告を掲載することができます。この掲載順位は入札価格と品質インデックスという要素によって決定されます。

品質インデックスとは掲載サイトの品質を評価するもので、サイト内テキストやCTR(Click Through Rate=クリック率)、広告文、キーワードといった要素から決定され、検索キーワードといかにマッチングした優良なサイトかという指標となります。検索キーワードとの関連性の高いサイトで、かつ広告文の内容が魅力的であればクリックされやすくなり、品質インデックスが高くなるので掲載順位も上がりやすくなります。

4.リスティング広告のメリット

■関心のあるユーザーに対してのみ配信ができる

TVCMや新聞広告などの広告媒体はユーザーの興味や関心の度合いに関わらず広告を配信します。「リスティング広告」はユーザーが入力した検索キーワードに連動して検索結果に表示する広告です。配信地域や性別、年齢、配信時間の指定などといった細かい設定もできるので、その商品やサービスに関心のあるユーザーに対してのみ広告配信ができます。不特定多数ではなく、購入を見込めるユーザーを絞り込んで広告を見せられるため高い広告効果が期待でき、商品購入やサービス導入といった成果につながりやすい特徴はリスティング広告を使う一番のメリットと言えます。

■低予算で広告配信することができる

「リスティング広告」はPPC(Pay Per Click=クリック課金型広告)と呼ばれ、広告が掲載されただけでは料金は発生せず、広告がクリックされてはじめて料金が発生します。また、キーワードごとに入札金額を設定できるため、キーワードごとに設定された最低入札金額以上であれば、随時変更することが可能です。(詳しくは3.リスティング広告の仕組みをご参照ください)そのため、他の広告媒体よりも低予算で始めることができます。

■主な広告媒体の料金相場

リスティング広告

サービス名 初期費用 1クリックあたりの金額
Google AdWords 500円 10円~
Yahoo!スポンサードサーチ 3000円 10円~

TVCM

種類 金額
地方局15秒CM 例)約15,000円~60,000円×視聴率×100
在京局15秒CM 例)約40,000円~75,000円×視聴率×100

新聞広告

種類 金額
4大紙(読売・朝日・毎日・産経)の全面広告 例)約2,000万円~4,000万円
4大紙(読売・朝日・毎日・産経)の
バナーサイズ広告(最小サイズ)
例)約42万円~197万円
地方紙のバナーサイズ広告(最小サイズ) 例)約6万円~40万円

雑誌広告

雑誌 金額
ザ・テレビジョン 例)約190万円
プレイボーイ 例)約185万円
non-no 例)約220万円

チラシ広告

種類 金額
1枚あたり 例)約3.3円~4.8円
印刷代10万部 例)約20万円~25万円

動画広告

時間 金額
1分 例)約80万円~
3分 例)約150万円~
別途配信料金必要(平均1日400万円)

メール広告

平均配信単価 例)約0.3円前後

■キーワードごとに価格調整ができる

「リスティング広告」はキーワードごとに入札価格を設定することができます。「リスティング広告」を運用し続けていくと、効果の高いキーワードや効果の低いキーワードを知ることができます。その際、効果の低いキーワードは入札価格を下げ、効果の高いキーワードは入札価格を上げるといった価格調整を行うことができます。

例えば、とある化粧品会社がリスティング広告を始め、「リップ」と「ウォーターリップ」という2つのキーワードに対して200円で入札を行い、広告を掲載していました。運用を続けていく中で、「リップ」というキーワードを検索するユーザーは商品を購入する確率が低いことがわかり、逆に「ウォーターリップ」というキーワードを検索するユーザーは商品を購入する確率が高いことがわかりました。

そのことから化粧品会社は「リップ」というキーワードに対する入札価格を100円に下げ、「ウォーターリップ」というキーワードに対する入札価格を300円に上げるといった価格調整を行いました。これは、2つのキーワードのうち、購入確率の高い「ウォーターリップ」の掲載順位を上げ、広告のクリックを促進し売上を伸ばそうという施策です。

あくまで一例ですが、このように、「リスティング広告」は広告掲載の途中であっても、キーワードの価格調整を行うことができるため広告の効果に対する効率化を図ることができます。

■費用対効果がすぐにわかる

「リスティング広告」は様々なデータを細かく確認することができるため、キーワードごとのクリックされた回数やクリック単価、現在までにかかった費用、商品購入やサービス導入を達成した回数などの費用対効果がすぐにわかります。また、広告の掲載順位やキーワード品質といった、広告の効率化を進めるうえで重要なデータも確認することができます。

■広告の配信や停止が自由にできる

「リスティング広告」では広告文を自分の好きなように設定できます。また、設定した広告文を配信したり、停止することも自由にできます。

たとえば、リスティング広告を運用している化粧品会社が1ヶ月限定キャンペーンを開催するとします。その際、現在配信している広告文を編集して、1ヶ月限定キャンペーンという文言を追加したり、新しく1ヶ月限定キャンペーンに焦点を当てた広告を作成することができます。またキャンペーンが終了したら広告を停止したり、削除することもできます。

このように、「リスティング広告」は広告文の追加や削除、広告配信を止めたり、キャンペーンに合わせて始めたりなど柔軟な対応が可能です。

5.リスティング広告のデメリット

■認知度が低いと効果が薄い

「リスティング広告」はユーザーが入力した検索キーワードに関連して、検索結果を表示する広告です。そのため、一般的に知られているキーワードでなければリスティング広告の効果が薄くなってしまいます。

例えば、とある製薬会社がリスティング広告を運用する際、「ダイバッファーHT」というキーワードを設定したとします。この「ダイバッファーHT」という言葉を知っているユーザーがどれくらいいるでしょうか?専門的な知識を持っている人を除いてほとんどの人が知らないかもしれません。
そのため、検索キーワードに関連して広告を表示する「リスティング広告」では、そもそも検索されないという懸念があり、「リスティング広告」の効果には期待ができません。

このように、検索キーワードに関連して広告が配信される「リスティング広告」はそもそも認知度が低いキーワードに対しては効果を発揮できないというデメリットがあります。また、まだ世間に浸透していない新商品や新サービスなどのブランディング戦略にも「リスティング広告」は相性が悪いと言うことができるでしょう。

■こまめに運用する必要がある

「リスティング広告」の効果を最大限発揮するためには、日々変動するキーワードの入札単価の調整やキーワード設定、広告文の追加や編集、配信指定などのこまめな運用が必要です。もちろん「リスティング広告」を運用するうえでの、基本的な知識も必要になってきます。また、どういったキーワードが成果につながりやすいか、どういった広告文を掲載すればユーザーの目につきやすいかなど実際に運用を経験していくことでしか身につけることができない知識もあります。さらに、インターネットは日々変化し続けているため、常に新しい情報も取り入れていかなければなりません。

「リスティング広告」を運用していく知識を身につける時間、運用を経験することで身につくノウハウを蓄積するための時間、常に新しい情報を取り入れるための時間、というように「リスティング広告」の効果を最大限発揮するためには多大な時間が必要になるといったデメリットがあります。

まとめ

「リスティング広告」について書いてきましたが、参考になりましたでしょうか。最初は専門知識や専門用語、運用方法が難しく感じられるかもしれません。しかし、「リスティング広告」を正しく上手に運用していくことができれば、大きな利益を生むことができます。この記事をきっかけに「リスティング広告」について興味を持って頂けたり、実際に「リスティング広告」を行おうと思うきっかけになりましたら幸いです。